TopspinProで習得したテクニックを、実際のテニスコートでうまく活用できていますか?
以下に、効率的な練習方法と、TopspinProをフルに活用するためのステップをいくつかご紹介します。
多くの人が、TopspinProで練習した後、すぐにテニスコートで試合をしますが、どうして上手くトップスピンが打てないのか戸惑う人が多いです。
しかし、どのスキルにも共通して言えることは、最も厳しい状況で試される前に、徐々に難易度を上げながら練習を重ねる必要があるということです。
TopspinProでは、ボールが動いていない静止状態でトップスピンという特定の技術を練習できます。
つまり、最も練習しやすい状況です。
このスキルを強化するためには、もう少し難易度の高い段階へと進めていく必要があります。
この記事で紹介しているトレーニング方法は、TopspinProでの練習から実際の試合へと、スムーズに進めるよう役立つ内容となっています。
目次
練習の段階
ステージ 1 – TopspinProで筋肉の記憶を構築する
これは基礎を作るための重要な段階で、基本的なトップスピンの形を習得するまでは、次の段階に進まないようにしましょう。
ラケットをフルスイングする前に、まずはTopspinProに慣れることが大切です。
ボールの裏を手でゆっくりと転がしたり、ラケットを握りながら試してみてください。
もし、TopspinProの他の部分に触れずに、ゆっくりとラケットの弦をボールの裏側に沿って動かすことができたら、上手く始めることができています。
ラケットの面をスクリーンと平行に保つようにしましょう。
下の写真を参考にしてみてください。
まだTopspinProの他の部分に触れずにボールを打つのが難しい場合は、再び手でボールを転がすか、グリップを握りながら動作のスピードを落としてみてください。
ラケットは、フロントガラスのワイパーが動くような形状、または時計の針が動くような動きをしなければなりません(下記参照)。
あなたの手は時計の中心点となり、ラケットがその周囲を動きます。
ステージ2 – ボールを使った打撃練習
筋肉がトップスピンの動きを覚えたと感じたら、TopspinProから離れてテニスボールを使うようにしましょう。
最初は自分でボールを落として打つドロップフィードから始め、次に誰かにボールを投げてもらう練習に移ります。
ドロップフィード
自分自身に向けてボールを落とします。体の前方にボールを落とし、理想的な打球地点に合わせることが重要です。体の後方や側面に落としすぎると、トップスピンを適切にかけるのが難しくなります。初めてトップスピンを試すときは、ボールがネットにかかってしまうのは普通な事です。
トップスピンをかけると、フラットに打つよりもボールが早く落下します。これを補うために、スイングを高くして、ラケットはボールよりも下から打つようにしましょう。さらに筋肉に動きを記憶させるために、TopspinProとボールを使用した練習を交互に試すこともおすすめです。
スロー ボール スタティック ヒット
友人、家族、あるいはコーチに、自分が足を動かさずに打てるような、ゆっくりとしたボールを投げてもらいます。これは、自分でボールを落として打つ(ドロップフィード)よりも難易度が高いですが、この段階で自信をつけ、飛んでくるボールにトップスピンをかけられるようになることが大切です。これに慣れてきたら、相手に少し速めに、また少し遠くからボールを投げてもらうようお願いしてみてください。
ステージ3 – 動きを加える
この段階に来ると、あなたは一貫してボールにトップスピンをかけることに自信が持てるはずです。
もし、苦戦しているなら、一つ前のステージに戻るか、セットの間にTopspinProを使って技術の強化を試みてみてください。
投げるボールに動きを加えた練習
投球者にあなたが移動しなければならない位置にボールを投げてもらいます。これはショットの難易度とプレッシャーを増加させます。トップスピンを使って、ショットの大部分がコートに入るように目指します。ショットが75〜80%の成功率であれば、ステージ4のラリー練習に進んで下さい。
速いボールのフィード/ボールマシン利用
これも上記と同じですが、送られてくるボールのスピードが速いです。この練習をするのに良い方法は、ボールマシンを使うことです。ボールマシンは、高速でも一定のペースでボールを送り出してくれるので、トレーニングの効率が良くなります。
ステージ4 – ラリー
ラリーは全てのステージの中で最も難しいステージであり、ボールの種類が大幅に増えます。
ボールの高さ、深さ、スピードが常に変わるため、より多くの動き(フットワーク)が必要となります。
また、自分のショットごとに、自分のペースやボールの配置、スピンのレベルを変える必要もあります。
このステージでは、一番多くの練習時間を費やす必要があります。
様々な種類のボールに慣れるには繰り返しの練習が必要で、最初は苦労するかもしれません。
ボールとの接触ポイントの高さにも注意しましょう。
多くの選手はベースラインに近すぎて、ボールが身体に対して高くバウンドする傾向があります。
ヒップとウエストの高さの間に落ちるように、少し後ろに立つようにすると、トップスピンがかけやすい位置になります。
難易度を上げるためには、ターゲットを設定してラリーを行ったり、ボールを特定のエリアにコントロールすることを目指すと良いでしょう。
これは、ただ中央にラリーするだけよりも、スキルが早く向上します。
アレイ(コートの両側の狭い部分)でのラリーは、一貫性を築くための素晴らしい方法です。
ステージ5 – 実践のポイント
ラリーに自信が出てきたら、今度はトップスピンの活用を本格的に始めてみましょう。
ボールの飛距離、深さに気をつけつつ、トップスピンを使ってポイントを積み上げてみましょう。
ボールを打つときのスイングは常に上向きに保つことで、相手は打ちにくくなります。
トップスピンを使って角度をつけ、相手をコート内で左右に、そして前後に動かしてみましょう。
焦らず、体は動きを覚えているはずなので、落ち着いて自分のテクニックを信じてください。
もしボールを打つことに焦ってしまうようであれば、少し後ろに下がることで反応時間を増やすことができます。
ステージ6 – 実戦
最もやりがいのあるフェーズ は、実際の試合でトップスピンを活用することです!
この段階になると、トップスピンを打つことにはかなり慣れているはずです。
ステージ5と同様に、自分のテクニックと体の動き(筋肉記憶)を信じてください。
ここで問われるのはショットの選択と意思決定です。
トップスピンを使ってポイントを得たり、相手にミスをさせるようにしましょう。
無理にウィナーショットを狙わず、次の打球にも備えるプレイスタイルを心掛けてください!
このフェーズでは、達成感とフラストレーションの両方を感じるでしょう。
これこそが試合の魅力の一部です。
計画通りに行かなかったときは、何が原因でうまくいかなかったのかを見つけ出し、次の試合までの間にさらに練習試合を増やしてみましょう。
まとめ
このプロセスを急がないことが重要です。
よく「もっと上手な人と対戦したい」と言われますが、上手な選手とのプレイからは多くを学べます。
ただ、彼らは速いボールを打つので、反応時間が短くなり、体勢を整えるのが難しくなります。
トップスピンのような特定のスキルを習得しようとするときは、ゆっくりとスキルを積み上げるのが最善です。
そうすれば技術が確実になり、プレッシャーがかかっても崩れません。
プロ選手でも、ボールをゆっくり打つ練習や、ボールを落としてから打つ練習をします。
この方法が一番早く上達し、重要な場面でも対応することができるようになります。
筆者名:ゾーイ・ジェフリー
TOPSPINPRO 常任コーチ
イギリスとアメリカで17年間テニスコーチとして活動
【資格】
テニス専門のの学士号、USPTAエリートプロ、PTRプロ、LTAレベル4、PPRピクルボールプロ