「自己啓発」の分野は世界でもトップクラスの規模を誇り、その市場はまだ急激に拡大し続けています。
多くの人が年間に何百億ドルものお金を自己向上のために使っています。
ここで紹介するのは、自分の人生を最高にする、そしてお金を少しでも節約できるような10の人生の教訓です。
テニスは気の弱い人のためのスポーツではありませんし、世界で最も厳しいスポーツの一つです。
個々の選手は、ダブルスであっても、コート上で完全に孤立しています。
他のチームメイトが助けに来たり、休憩を与えてくれることはありません。
試合の全てがあなた自身とその瞬間のパフォーマンスにかかっています。
しかし、だからこそテニスは他のスポーツでは得られない特別な人生の教訓を与えてくれるのです。
それでは、テニスが教えてくれる10の人生の教訓を見ていきましょう。
目次
テニスから学ぶ10の人生の教訓
1. 失敗との向き合い方
失敗は辛いものですが、それに立ち向かう回数が増えるほど、受け入れるのがだんだんと楽になります。
テニスは失敗を元に成り立っているスポーツです。
実際、試合で得られる得点も失う点も、大部分はミスから生じています。
多くの選手は、勝つ試合と同じくらい、もしくはそれ以上の試合を負けます。
テニスコート上での失敗を受け入れ、それを乗り越える技術は、コートの外、つまり日常生活での失敗への感情的なストレスに対処する力になります。
そしてその結果を経て、より強くなっていくのです。

2. 決して諦めない心
優れたテニスプレーヤーになることは、他の何かで優れていることと同じです。
それは天才であることや一世を風靡する選手であることではありません。
それは、諦めないという心構えが大切です。
世界で最も優れた選手たちは、最も強く、最も速く、最も賢いわけではありません。
それら全てをバランスよく備えてはいますが、何より大切なのは、逆境に直面したときにも精神的に立ち向かう力を持つことです。
大きな困難が襲ってくるかもしれませんが、テニスプレーヤーは揺るがず、決して立ち止まることなく乗り越えます。
時には、ただ単に諦めなかったというだけで、勝利を掴むこともあるのです。
ノバク・ジョコビッチはその精神力で広く知られており、絶対に諦めることを知りません。
最も記憶に残る見事な逆転劇のいくつかを以下で紹介します。
3. 最善を尽くす
失敗するかもしれないと思っても、諦めずに頑張り続ける心があれば、本当の意味で「最善を尽くす」ことが出来ます。
たとえ、体調がすぐれない日や気分が沈んでいる時でも、その瞬間に利用可能なリソースを使って最善を尽くすことができます。
負けたときは誰でも悔しい気持ちになりますが、自分が全力を尽くしたと思うと、テニスコートであれ選挙戦であれ、結果を冷静に受け止めることができるでしょう。
4. 専念すること
スポーツでも日常生活でも、全てを投じ、努力をすることで、上達し、目標を達成し、達成感を味わう可能性が高くなります。
この力を身につけることは、現代の世界で成功した人生を生きていくためにはとても大切なスキルです。
テニスにせよ仕事にせよ、一日一日を全力で頑張るという強い決意が、自分自身の目的を見つけ、その意識を高める源になります。
5. 自己認識の構築
優れたテニスプレイヤーになるためには、自分の得意な点や改善が必要な点を常に見つめ直し、試合や練習を通じて技術を調整し、進歩させていくことが大切です。
自分の感情や考え方、そして技術や戦略についてしっかりと理解することも重要です。
テニスコートは自分自身を見つめ直す絶好の場所でもあります。
どのような状況でどのように反応するのか、どのように有利に事を進めるかを理解することは、人生の他のあらゆる面でも活用できます。
6. 精神的な適応性を育てる
プレイヤーとして、精神的な強さや不屈の精神、感情の成熟さといった特性はすでに理解されています。
同じく重要な要素として、精神的な適応性があります。
試合中の感情的な起伏や、戦術が変化する状況、得点状況に対応していくことが求められます。
この適応力は、相手の弱点を突き、自分の強みを生かし、自己の精神状態を制御する助けとなります。
これらは、人生を豊かに生きるための必須のスキルと言えます。

7. 責任を受け入れる
テニスコート上では、結果に対する責任はあなた一人にかかっています。
他のチームメンバーを非難することはできません。
時には自分だけが孤独だと感じることや、コートに自分が溶け込んで消えてしまいたいと感じる時もあるかもしれません。
すべてがうまくいくわけではありませんが、自分の選択によって起こる結果に対して責任を持つことこそが、リーダーの役割です。
こうした人々は堂々と「私が責任を負います」と言える人物であり、優秀な企業は、こういった性格を持つ人材を見つけるために尽力します。
8. 感謝の気持ちを持つこと
コート上でもコート外でも、自分の経験から真の喜びを見出す人ほど成功することが多いです。
楽しみながらプレイできた試合でも、負けることはあるでしょう。
でも、それは全く問題ありません。
人はよく勝ち負けに取り組むあまり、なぜ始めたのかを忘れてしまいます。
テニスを楽しむという幸運に気づくことは、生活全般に役立つ考え方です。
自分が持っているものに対する感謝の気持ちは、生涯の幸せを築くのに大いに役立ちます。
9. 感情のコントロール
テニスは競争力が求められる厳しいスポーツです。
そのため、感情の浮き沈み、つまり心のジェットコースターが避けられません。
テニスと人生で成功するためには、困難に対応できるよう自己成長と性格形成が求められます。
テニスコート上でも外でも、さまざまな困難に遭遇するでしょう。
テニスは人生と同じく、時には厳しいものです。
感情に左右されるのではなく、感情を制御する能力を身につけることで、他の重要なタスクに力を注ぐことができます。
10. プレッシャーとの向き合い方
テニスの試合でのプレッシャーと向き合う経験は、人生でのプレッシャーに対処するための優れたトレーニングでもあります。
そのプレッシャーを直接感じ、特別な経験と認識して、難局を打開するチャンスと捉えることは、テニスが人生の成功に役立つ見事な例です。
そのプレッシャーを受け止め、その感覚に浸ることが大切です。
テニスプレーヤーは長生きする
テニスは個人の成長を支援するだけでなく、身体的、精神的健康にも多くのメリットがあります。
Peter Schnohrらによって発表されたデンマークの最近の研究では、テニスをすることによる運動、判断力の鍛錬、そして社会的交流が寿命を約10年伸ばすとされています。
ですので、次にテニスコートに立つときは、自分の身体と心を元気で若々しく保つことを楽しみましょう。
まとめ
たくさんの人が失敗を成功の反対だと思いがちですが、実際には失敗もまた一種の成功だと言えます。
勝利した試合を何度も細かく分析したことはありますか?
ほとんどの人はそれをあまりやらないか、もしくは全くやらないでしょう。
人は負けたとき、何をどうすればよかったのか、何を変えれば結果が違ったのかを思い巡らせます。
そこから学び、成長します。
それこそが成功といえるでしょう。
困難や挫折を経験しながらも前に進む決断をすることで、更に強くなるのです。
ですから、成功とは勝利そのものだけではなく、倒れた時にどのように立ち直り、どうあきらめないかという事でもあります。
また、健康な体と心を維持し、与えられた状況を最大限に利用することも大切です。
あなたの「人生の教訓」を自身の成長に活かすことが重要です。
テニスはそのような人生の教訓を数多く提供してくれ、またその旅を続けるための精神的・身体的な強さを保つ助けにもなります。
自己啓発書を読むよりも、ただコートに立つだけでいいんですから!

筆者名:ゾーイ・ジェフリー
TOPSPINPRO 常任コーチ
イギリスとアメリカで17年間テニスコーチとして活動
【資格】
テニス専門のの学士号、USPTAエリートプロ、PTRプロ、LTAレベル4、PPRピクルボールプロ