プロから学べるテニスのポイント

夏には大きなテニスのトーナメント、フレンチオープン、ウィンブルドン、全米オープンが開催されます。

この時期は一年で最も多くの人がテニスを見る機会があります。

そこで、プロの選手たちのプレーを見て学べることについてお話ししましょう。

プロ選手の試合を見て学ぶポイント

プロのテニス選手の試合を見ることで、たくさんの貴重な教えを得ることができます。

テレビで観るのは、実際にコートで指導を受けるよりもお手軽な場合が多いです。

ただスコアがどうなるかを見るだけでなく、選手たちの動きや挙動をしっかりと観察し、分析するよう心がけましょう。

そうすることで、彼らのプレースタイルから何を学び、自分のテニスにどう活かせるかが見えてきます。

次に試合を見る機会があったら、以下のようなポイントに注意を払ってみてください。

ウォームアップの大切さ

多くのアマチュアプレーヤーが疎かにしているのが、しっかりとしたウォームアップです。

自分だけでなく、対戦相手にとっても大事な時間です。ボールを安定して打てなかったり、相手にきちんとボレーやオーバーヘッドの練習ができるようなボールを出せないと、相手も不機嫌になります。

プロ選手たちはどうやってシンプルで効果的なウォームアップを行っているかを注目してみましょう。

この段階でリラックスし、ストロークのリズムをしっかり掴むことが重要です。

ルーティン

プロのテニス選手は皆、独自のルーティンを持っています。

例えば、ラファエル・ナダルは試合前から最後まで多くのルーティンを繰り返します。

このようなルーティンは、選手が集中力を高め、落ち着きを保つための重要な要素です。

サーブ
サーブの際のルーティンも特に重要です。毎回同じ動作でサーブを始めることで、集中力を高め、緊張を解消します。ボールを何回か地面にバウンドさせるなど、シンプルなものでも効果はあります。次回プロの試合を見る際には、選手たちのルーティンに注目してみてください。それから自分のプレーに応用できる点があるかもしれません。毎回同じ動作でサーブを始めることで、集中力を高め、緊張を解消します。

リターン
サーブと同様に、リターンにも同じようなルーティーンを持つべきです。これは、サーバーに集中し、ボールをしっかり返す準備ができているという合図になるものです。

バッグエリア
椅子や対戦相手から距離を取る専用の場所がない場合でも、バッグエリアの整理は大事です。水やおやつはすぐに手が届く場所に置き、ストリングが切れた時用の予備のラケットも用意しておきましょう。同じように物を配置するルーティーンを持つことで、自分専用の小さなスペースで効率よく準備ができ、安心感が得られます。

プレーヤーの行動と態度

ポイントの成績や試合の進行、各ポイントでの時間などがプレーヤーの行動に影響を与えます。

試合中には多くの波があり、各プレーヤーの反応は異なります。

人それぞれの性格があるので、一人に合う戦術が別の人にも当てはまるわけではありません。

試合の状況によって違いが出るので、その点に注目してください。以下はよく見られる行動です。

プレーの速度
もし長いポイントで体力を多く使った場合、サーバーは許される限りの時間を使って一息つくことがあります。自分よりも相手が疲れていると感じたら、ポイントの間に速度を上げることもあります。

自分自身との対話
主に「ポジティブ」「ネガティブ」「指示的」の3種類の自己対話があります。これらが見られるかどうか、またはプレーヤーが比較的静かなのかを確認してみてください。

ボディランゲージ
プレーヤーのボディランゲージは、自分自身との対話と一致していますか?ボディランゲージのサインをうまく読むことで、相手に対して有利になる場面もあります。

パーセンテージプレー

試合を見ていて目立つのは素晴らしいウィナーショットですが、実際にはそのようなショットが全体のわずか5%で、残りの95%は慎重に構築されたポイントです。

つまり、無駄なミスを少なくすることがテニスでうまくいく秘訣です。

プロ選手がどうやってサイドラインやベースラインに近い位置で安全にショットを打っているのか、注意深く観察してみましょう。

また、ネットを高くクリアすることで、成功する確率を高めています。

このときに大活躍するのがトップスピンです。ショットの深さを練習するだけでなく、ネットを安全に越えるトップスピンを身につけることが重要です。

テクニック

試合を観る際、ボールだけでなく一人の選手に注目してみてください。

これは一見簡単そうですが、実際はなかなか難しいものです。

それぞれのプロ選手は独自のテクニックを持っていますが、基本的な部分で共通点も多いです。

最高レベルの選手のテクニックをしっかりと頭に入れておくことで、自分自身のプレーが向上します。

さらに、現在のテレビ中継ではスローモーションでのリプレイがよく流れるため、その場面を録画したり一時停止して何度も見ることができるという利点があります。

これを利用することで、更に深くプレーを分析することができるでしょう。

メンタルの強さ

優れたテニスプレーヤーになることは、何かで優れているのと同じです。

天才である必要も、特別な才能がある必要もありません。

大事なのは、つらい時でも諦めない心を持つことです。

世界でトップのプレーヤーは、最も強く、最も速く、または最も賢いわけではありません。

いろんな要素をうまくバランスしていますが、何より、「辛い状況でも乗り越える」メンタルの強さがあります。

時々、諦めなかったから勝てたというケースもあります。

ノバク・ジョコビッチは、このメンタルの強さで有名です。

彼がどれだけすごい逆転をしたかという話もたくさんあります。

まとめ

プロの試合を見ることは、とても良い勉強になります。

それはまるで、専門家の先生と一緒に学んでいるような感じです。

プロ選手たちは何万時間もの練習と粘り強い努力でそのレベルに到達しているので、彼らから少しでも学べば、自分のプレーも格段に良くなります。

だから、次にテニスを観る機会があれば、いくつか特定のポイントに注意してみてください。

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筆者名ゾーイ・ジェフリー
TOPSPINPRO 常任コーチ
イギリスとアメリカで17年間テニスコーチとして活動
資格
テニス専門のの学士号、USPTAエリートプロ、PTRプロ、LTAレベル4、PPRピクルボールプロ